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この記事について
筆者は会社員として働きながら、宅建・FP2級・日商簿記2級・国家資格キャリアコンサルタントなど7つの資格を取得しています。本記事では、資格取得を決意した理由を実体験にもとづいて書いています。
「安定している」はずなのに、なぜ焦りを感じたのか
2度の転職を経て、現在は上場企業の採用担当として働いています。福利厚生は充実し、生活に困らない収入もあります。いわゆる「安定」と呼ばれる状況に、30代の手前でたどり着いていました。
「このまま堅実に働き続けていればいい」。そう思っていた矢先、会社で人員整理が行われました。
早期退職した先輩社員の後悔から気づいたこと
対象になったのは、40代以上で一定の役職以下の社員でした。会社の業績は黒字でしたが、構造改革を目的とした早期退職制度が導入されました。割増退職金が出たこともあり、多くの社員が応じました。
しばらくして、退職した先輩社員の何人かと直接話す機会がありました。
「当社で通用したスキルが、転職先では全く評価されなかった」 「思った以上に待遇が悪くて、辞めなければよかった」
華やかに旅立ったように見えた先輩たちが、口々に後悔を語っていました。そのとき初めて、自分がどれだけ「会社の看板」に依存していたかを意識しました。
「会社の看板」がなくなったとき、何が残るか
自分も過去に転職を経験しています。その成功は、完全に自分の実力だったかと問われれば、正直に答えられません。「若さ」や「前職のブランド」がある程度関与していた可能性は高いと思っています。
先輩社員の後悔を聞いた夜、そのことを初めて真剣に考えました。看板を外された自分に、何が残るのか。その問いに答えられませんでした。
その夜から、資格について調べ始めました。きっかけは明確な目標というより「焦り」でした。
資格がキャリアを動かした実体験
資格への関心が強まったのは、もう一つの経験があったからです。
以前、会社の業務命令で「国家資格キャリアコンサルタント」を取得しました。当時は特に活用する気もなく、ただ取得しただけでした。
その後、営業職から人事職への転職を試みました。1年半程度の人事経験しかなく、正直なところ自信はありませんでした。ところが、入社後に採用担当者から聞いた話では「キャリアコンサルタントの資格が気になって面接した」とのことでした。
意図せず取得した資格が、転職の扉を開いたのです。
これは偶然の産物でしたが、この経験から「資格は履歴書に書ける具体的な根拠になる」と実感しました。採用担当として今も多くの履歴書を読む立場にありますが、難関資格の記載は、経歴の説明だけでは伝わりにくい「この人の本気度」を伝える力を持つと感じています。
資格を取り始めて変わったこと・変わらなかったこと
7つの資格を取得して、何が変わったか振り返ります。
変わったこと
- 「何かあっても動けるかもしれない」という感覚が生まれた
- 学習を継続する習慣がついた
- 転職市場での自分の立ち位置を、少し客観的に見られるようになった
変わらなかったこと
- 資格を持っているだけで収入が劇的に上がったわけではない
- 資格単体で「即戦力」とは見なされない
- 不安が完全になくなったわけではない
資格は「不安をゼロにするもの」ではありません。ただ、「何もしていない自分」より「動き続けている自分」の方が、将来の選択肢は確実に広がると思っています。
この記事を読んだあなたへ:まず一つ、調べてみることから始めよう
「資格を取るべきか」を考える前に、まず「自分のキャリアに何が必要か」を考えることをおすすめします。
資格はゴールではなく、手段です。目的が明確でないまま始めると、時間と労力が空回りしてしまいます。次の記事では、資格取得を始める前に知っておくべき現実を整理しています。
筆者プロフィール
保有資格:宅地建物取引士 / FP2級 / 日商簿記2級 / 国家資格キャリアコンサルタント / 介護職員初任者研修 / メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅲ種 / ITパスポート